2015年5月7日木曜日

ペルー・ボリビア旅行記 -ウユニ塩湖-

新婚旅行の最終目的地、ウユニ塩湖。

当新婚旅行はマチュピチュ・ナスカ地上絵を大きな目的としていて、ウユニ塩湖は「意外に休み取れたから行っちゃおうよ」的なノリで行った。



結果、一番思い出に残る場所となった。



「奇跡だ!」と思える風景って、滅多にないと思う。

この素晴らしさは、言葉でも写真でも表せない。

過酷だったけど、本当に行ってよかった。



過酷な環境であるが故、あの奇跡の景色があるのだと思う。



ウユニ塩湖でやったこと


  • 塩の目を見る
  • 塩原でピクニック
  • トリック撮影
  • 塩のホテル(ルナサラダ)に泊まる
  • ウェディング撮影
  • 水面に移った姿で遊ぶ
  • サンセットを見ながらホットワインを飲む



塩の目


ウユニ塩湖に入る車はランドクルーザーが主流。
一番タフなのだという。さすがだぜ、Made in Japan!!

荒野から塩湖に入り始めてまだ白い景色が始まらない段階で、塩の目を見ることができる。

塩原が割れていて、塩分濃度の高い塩水が湧き出ている。

リウマチに効くらしく、現地の老夫婦が塩の目に入りに来ていた。

湧き出ている部分。ポコポコ言っている


リウマチを緩和しに来ていた老夫婦


すげー仲良さそうでホッコリ

老夫婦を見てホッコリしたあと、いざ塩原へ。



塩原でピクニック


塩の目から暫く車を走らせると、辺り一面が真っ白の世界になる。

塩の白と、空の青のみ。これだけでこんなに素晴らしい風景になるとは。

白と青と我々のみ

そこにテーブルを置いてピクニック


持参した三脚


昼食の準備


最高か!


体力補給に最適な、糖分たっぷりコーラで乾杯




ピクニックで食べたもの:
  • ボリビアでよく食べられるというカツレツ的なもの
  • キヌア(最近世界で注目されている穀物。ボリビアの主食)
  • サラダ
  • コーラ(酸素が薄いため糖度の高い飲み物が良い)

何を食べたって、この環境ではうまく感じる。



その他、塩湖を移動している時に、初代塩のホテルやダカールモニュメントにも立ち寄った。

初代塩のホテルはいま休憩所と土産物屋になっている
様々な国旗が自由に立てられている

ダカール・ボリビアのモニュメントを発見



トリック撮影


塩原に来たら、やっとかなくてはいけない。

限られた時間で、色々試してみたが、なかなか難しかった。

距離感を混乱させるのがトリックのタネであるため、背景が綺麗にボケてしまうような良いカメラは撮影に向かない。

どれだけ絞っても、ボケてしまう。

安いコンデジやスマホくらいのスペックのほうが、綺麗に取れると思う。
ボケてしまうとトリックにならない。

指人形と戦ってみる


エッフェル塔を倒してみる


巨人になって踏んでみる

ガイドさんに言われるままにジャンプ
(トリック写真ではないです)


意外に難しいし、そこまで拘らなくてもいいのだと思う。

こういう遊びはほどほどにして、限られた時間の中でもっと塩湖自体の素晴らしさを肉眼に焼き付けたほうが良い。



塩のホテルに泊まる


塩原で遊んだ後は、一旦休憩。

ウユニ塩湖に2泊3日いるため、塩湖内のホテルに泊まることにした。


午後にまた再出発するまでの間、ホテルでゆっくり休憩をとる。

ガイドさんは3~4時間ほど休憩時間を設けている。


「いやー時間が勿体無いな…」と思ってしまうが、ガイドから昼寝を勧められたため、とりあえず興奮を抑えてベッドに横になったら即爆睡。

アドレナリンに隠れて肉体は既に疲弊しきっていた。


酸素の薄いこの環境であることを忘れてはいけない。

存分に遊ぶためには、休憩こそしっかりと取らなければならない。


塩のホテルは3〜4箇所あるらしいのだが、我々はルナサラダというホテルに宿泊した。

壁や床はすべて塩で出来ている。

入り口

入り口から想像できない素敵なロビー

廊下

部屋のベッド


部屋の一部。すべて塩

入り口からの景観。絶景


入り口から外を見渡すと、朝はビクーニャが走り回っている風景も見れた。

ビバ自然。素晴らしすぎる。



いざ、天空の鏡の世界へ


昼寝をしっかり取ったら完全にダルくなってしまい、今日はもういいよ、とか思ってしまう始末。


しかし、人間が脳に分泌するアドレナリンとは凄いもので、塩湖に入った瞬間にそんなダルさも吹き飛んでしまう。

それほど大きな衝撃の景色を見ることができる。

衛星写真でもハッキリとわかるとんでもない広さで、高低差が50cmしかない。

ただただ広がる平らな地平線で、精神と時の部屋にでもいるんじゃないかという錯覚。



ウユニの雨季は1月〜3月。この時期は鏡面の世界を見ることができる。

我々が訪れたのは4月中旬であったが、とてもラッキーな事に、乾季に入っていたが数日前に雨が降ったらしく、水が薄く張っている箇所を容易に探すことができた。

とりあえずジャンプ


ヌルマユの旗を持ってパシャリ


風が強く波紋が出てしまう。しかも寒い

上の写真を見てもわかるように、初日の塩湖は風が強めで水面に綺麗に写らなかった。



ウェディング撮影


「せっかく行くんだから、バカみたいなことしようや」

ということで、タイから安いウェディングドレスを持ち込んだ。

ここでウェディング的な撮影をしてしまおうという魂胆。

初日は風が強かったものの、明日が良くなるという保証もないし、やってしまおう!ということで、下記。

ランクルの上で


トリックアートと合わせて


塩原に立って




うちらぐらいだろ、こんなことしてるの!

と思ったものの、結構同じことを思いついた方は多いらしい。

わざわざ30時間もかけて来るのだ、皆様気合が入っていて当然である。



ウユニ塩湖1日目、とてつもなく感動はしたものの、風が強くベストコンディションではなかった。

明日は風が消えることを願って、早めに就寝した。



塩湖 2日目 天空の鏡リベンジ


我々はつくづくラッキーだ。

2日目、風が一切なくなった。本当に水面が鏡となっている。

ここぞとばかりに遊んだ遊んだ。

綺麗に写っている


太陽もバッチリ2つ


まぁ、定番ですね


頭に後光をと思ったら、
偶然にも水面の太陽がキンタマリオ


日が落ちてきても無風


テーブル

当たり前のことだけど、水面で遊ぶと水が跳ねるので下半身は完全防水仕様。

当方は、ゴアパンツ+ゴアトレッキングシューズ。

ツアー会社が長靴を用意してくれていたが、バカの大足のため入らず。



サンセットを見ながらホットワインを飲む


夕日になってきたところで、ガイドさんがホットワインを準備してくれた。最高である

夕日


ベストショットの1つ
フラミンゴの群れを撮りに行った別の団体さん
と私の三脚


もう最高


ホットワイン会場
思い出すとグッと来る


とにかく、360°すべてが夕日で、
アングル別に色が違う


無風最高!!


当旅のベストショットでしょうか


嫁さんも大満足


日が落ちる瞬間が素晴らしすぎる

これ以上に素晴らしい夕日を、これからの生涯で見る自信がないと思ってしまうほど感動した。

無風状態の塩湖で、ホットワインを飲みながら夕日が沈むまでボーっとしていた時がこの旅の一番のハイライトだと思う。



時間ごとに天候が変わってしまう標高の高いウユニにて、2日目で鏡面リベンジが出来たのは、本当にラッキーだった。



番外編:夜空撮影


わざわざ持ってきた三脚もあることだし、夜空を撮影してみた。

何もないし、水面の下は白い塩原のため、月の光が反射してなかなか星が映らない。

テレビでよくやっている「新月の時がベスト」という意味がわかった。





15秒くらいシャッター開けてこれ
本当は真っ暗です





ここの素晴らしさは、写真でも言葉でも表せない。
とにかく、360°の地平線・水平線にひたすら酔いしれながらぼーっとするのが一番。

「地球ってデケェな…」というアタリマエのことを真正面から改めて実感した。



そして


ウユニ塩湖で丸2日間遊び倒した翌日。

塩のホテルのベッドの上で私を襲ったのは、極度の体調不良。


頭痛・寒気・下痢・吐き気。一気に襲い掛かってきた。


温度差による風邪か、高山病か、食あたりか、はたまた全部か…

ウユニ塩湖初日、「もうこの後の目的地はないし」と思って、この旅で控えていたビールを飲んだ。

それが祟ったか、ピクニックで食べた生野菜があたったか、単なる体力切れか。


2日目からお腹の調子が悪かったものの、整腸剤と正露丸糖衣Aでなんとかなっていた。

3日目、どうしようもならなくなった。

当時の私は、原因を考えられるほど余裕が無い。



これから36時間の大移動をするコンディションとしては最悪である。

室温の上がらないランクルに耐えつつ、空港の到着を待つ。



空港に着いても、空港が寒い。

なんとかカラダを温めようと、フライトの時間までホットココア等を飲んで暖を取る。



まぁ、効かないこと効かないこと。



飛行機に乗る前に出す物は全部出して、うずくまりながら出発。

お世話になったガイドさんに丁寧な挨拶もできず、最終目的地を発った。



1時間後、最初の中継地、ラパス(標高3,800m)に到着。

少し時間があったので、一旦街まで行ってスーパーなどで買い物をしたが、体調は一向に回復せず、楽しめなかった。

我々のために時間を割いてくれたラパス在住日本人の方には、本当に申し訳ないことをした。




ラパス発の飛行機内では、真冬の格好+蒸気でホットアイマスクのフル装備で就寝。

中継地点、サンタ・クルス(標高400m程度)で一旦着陸した時には、回復が始まっていた。



このことから、恐らく、酸素が足りていなかったのだと思う。

登山家 栗城氏の「酸素があればなんでもできる」という言葉を痛く痛感した。



その後の中継地、リマではマックを食べられるほどに回復。

トランジットの成田空港では、意地でもビールと最後の寿司を煽る。

タイ到着時には、元気な状態まで回復していた。



<中継地点ごとの回復具合>
  • ウユニ = 死亡、ココア飲むのも辛い
  • ラパス = 死亡、バナナジュースを飲んで少し落ち着く
  • サンタクルス = 快復開始、ひたすら睡眠
  • リマ = ほぼ快復、マックを食す
  • ヒューストン = ほぼ快復
  • 成田 = SAPPORO生と寿司でメンタル100%快復
  • バンコク = 全快

まぁ、よくこんだけ乗継したもんだ。回復して本当に良かった。



塩湖にいる時はアドレナリン全開のため、その時は気づかないが、体力が恐ろしく消耗している。

気を抜いた瞬間に自然の猛威が襲ってくる。

ウユニ塩湖は、そんな過酷な環境と奇跡の空間が隣り合わせである。



そのため、もう一度行きたい!とは気軽に言えないが、これだけは強く言える。





人生の中で一度は行っておくことをオススメしたい。





できれば、体力のあるうちに行った方が、心から楽しめると思う。





で、休み後の出勤


出勤してすぐ、ニット帽の境界線でオデコの日焼けがツートンカラーになっている顔をスタッフに笑われた。

紫外線マジで強い。顔パリパリ、境界線くっきり。

お陰様で、長期休暇を取った気まずさも緩和し、めでたく終了。



時間も金も相当使ったものの、何の後悔もないグレートジャーニーだった。



南米はとにかく自然のスケールがでかい。

ブラジル、チリ、ガラパゴス(エクアドル)辺りにも行ってみたい。




まとめ



  • 塩湖には2泊以上泊まったほうが良い
  • よく遊ぶためには、時間を惜しまずよく休む
  • 着込んでも着込みすぎることはない
  • 下半身は防水仕様で(遊ぶと塩湖の水が跳ねる)
  • カメラ好きなら三脚は必須
  • 紫外線半端なし。サングラス・日焼け止め必須
  • ツアー会社が長靴を用意しているか確認
  • トリック写真にムキにならず、自然を楽しむ
  • 体力のあるうちに行くべし


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